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NEW!新人システム営業が最初につまずくポイントと解決法

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こんにちは、SIerで働くがんちゃんです!

IT業界の営業職は「システム営業」「IT営業」と呼ばれています。「システム営業」「IT営業」と言っても一括りにすることは難しいのが実態です。専門性も高く働く企業・部署により具体的な仕事内容や営業プロセスは異なっているなと感じます。

新社会人としていきなり「システム営業」として配属されると最初の壁にぶつかりやすいです。
「提案の仕方が分からない」「なぜか受注に至らない」「社内稟議が通らない」など、営業経験者でも悩むポイントが山ほどあります。

筆者自身もソフトウェアメーカー、SIer、マーケティング部門と立場を変えてシステム営業に7年以上携わってきました。その中で、新人が特につまずきやすいポイントと売れる営業がやっている解決法を整理しました。

本記事では 「新人システム営業がよく検索する悩み」 を切り口に、実務で役立つコツを解説します。


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システム営業の仕事内容

まず、「システム営業」「IT営業」の仕事内容は、システムやIT・コンピュータ技術に関するサービス・製品を提供することです。自社で開発したソフトウェアの販売からカスタマイズ、ネットワークの構築まで何を営業するかで何を提供するかが大きく異なります。

システム営業の種類
  • ハードウェア営業
  • ソフトウェア営業
  • ネットワーク営業
  • SI営業

ざっくりとですが、それぞれの仕事内容と特徴、向いている人を記載してみました!

種類主な仕事内容特徴向いている人
ハードウェア営業サーバー、PC、周辺機器などの提案・販売。保守や入れ替えのタイミングで提案することが多い。目に見える製品を扱うため提案がイメージしやすい。価格競争になりやすい。機械やモノに興味があり、最新機器に詳しくなりたい人
ソフトウェア営業業務システム、アプリ、パッケージソフトなどの提案。導入後のサポートやアップデート提案も含む。業務課題のヒアリング力が重要。差別化しやすいが説明が難しい。課題解決や業務改善の提案にやりがいを感じる人
ネットワーク営業回線、セキュリティ、クラウド接続などインフラ環境の提案・構築支援。ITの基盤を支える分野。専門知識が必要で学習コストが高い。インフラやセキュリティに関心があり、技術知識を深めたい人
SI営業顧客の要望に合わせて、ハード・ソフト・ネットワークを組み合わせたシステム全体を企画・提案。プロジェクト規模が大きく、提案から導入まで長期的に関わる。調整力が求められる。顧客折衝やプロジェクトマネジメントに挑戦したい人
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新人システム営業がつまずく代表的なポイント

顧客の「課題」を掴めない

新人営業がまずぶつかる壁は「製品説明ばかりになってしまう」ことです。
システムは無形商材なので、お客様自身も「何に困っているのか」を明確に言えないケースが多く、説明を重ねても響かない…という状況に陥りがちです。

解決法

効果的なのは「なぜそうしているのか?」を繰り返し聞くことです。

単に「どうされていますか?」で終わらせず、「なぜその方法なのか?」を3回ほど掘り下げていくと、本質的な課題が見えてきます。さらに、出てきた内容を営業側で整理し直してあげると「自分たちの課題を分かってくれている」と信頼されやすくなります。


提案と課題が結びつかない

商談を進めても、「製品の紹介をしただけ」で終わってしまうことはありませんか?これは、新人が特につまずきやすいポイントです。


課題を聞き取ったとしても、それと自社の提案がどう結びつくのかを示せなければ、受注にはなかなかつながりません。

解決法

提案前に必ず「なぜこの商材で解決できるのか」を自分の言葉で整理しましょう。

その上で、商材の強みを顧客の困りごとと丁寧にリンクさせることが大切です。例えば「工数削減」という課題があるなら「弊社の自動化機能が直接この部分を減らせます」と具体的に伝えることで、提案がストーリーとして伝わります。


商談でワクワクさせられない(フッキング不足)

システムは金額も大きく、導入には慎重さが求められます。そのため、顧客は「効果は本当に出るのか?」と不安を感じやすいものです。ここで“ワクワク感”を持ってもらえないと、案件は前に進みません。

解決法

一番わかりやすいのは、同業他社の成功事例を紹介することです。

「あの会社も導入して成果が出ている」と分かれば、一気に前向きになります。また、システム導入が「担当者自身の評価アップにつながる」という視点を加えると、相手のモチベーションを強く後押しできます。


社内稟議が通らない

顧客担当者が「導入したい」と言ってくれても、社内稟議で落ちてしまえば案件は消えてしまいます。新人営業が意外と見落としやすい最大の壁がここです。

解決法

  • 稟議ルート(誰の承認が必要か)を早い段階で確認する
  • 予算や競合比較など「落ちる要因」を営業側から事前につぶしておく
  • 情シスや現場部門など、影響を受ける関係者を前もって巻き込んでおく

これらを押さえておくだけで、稟議突破率は大きく変わります。


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システム営業を成功に導く7つのプロセス

ここからは、筆者の経験をもとにまとめた「売れる営業が必ず踏んでいるプロセス」を紹介します。

システム営業を成功に導く7つのプロセス
  • 顧客課題の察知
  • 課題と提案の結びつけ

  • 商談でのフッキングと案件見極め(BANT-CC確認)

  • 実現性を示す提案書・プロトタイプ提供
  • 担当者合意と関係者巻き込み
  • 社内稟議突破
  • 契約・発注

この流れを理解しておくだけでも、新人が「なぜ売れないのか分からない」という状態から抜け出すきっかけになります。

顧客課題の察知

システム営業における第一歩は「顧客の困りごとを察知すること」です。顧客自身が「課題だ」と認識していないケースも多くあります。

たとえば「作業時間がかかりすぎる」「エラーが頻発する」といった声を聞き出し、背後にある「業務効率化の必要性」「老朽化したシステムの存在」「技術のブラックボックス化」などを整理するのが営業の腕の見せどころです。

表面的な要望に留まらず「なぜそう感じているのか」を深掘りする姿勢が大切です。

課題と提案の結びつけ

課題が見えてきたら、それに合った提案を結びつけます。


「サーバーの処理が遅い」という顧客の声に対して、単に新しいハードを売るのではなく、「クラウド移行により柔軟なスケーリングを可能にする」といった解決策を提示するのが理想です。ここでは、自社商材を押し付けるのではなく「顧客の目標を達成する方法」として自然に結びつける視点が重要になります。

3商談でのフッキングと案件見極め(BANT-CC確認)

商談では、最初に「顧客の心を引きつけるフッキング」が必要です。相手の業界トレンドや競合事例を話題にし、「この営業は自社のことをよく分かっている」と感じてもらえるかが勝負どころです。


さらに、案件化の見込みを見極めるために「BANT-CC(予算・決裁権・ニーズ・導入時期・競合・既存ベンダー)」を確認します。ここを押さえないと、熱心に提案しても「実は決裁者が別にいた」「予算が来期だった」という無駄打ちに終わりかねません。

実現性を示す提案書・プロトタイプ提供

提案内容が顧客に刺さっても、「本当に実現できるのか?」という不安は必ず残ります。そのため、提案書には数値シミュレーションや導入事例を盛り込み、説得力を持たせることが重要です。


可能であれば簡易プロトタイプやデモ環境を提示することで、顧客が導入後のイメージを持ちやすくなります。システム営業は目に見えにくいため、「形にして見せる工夫」が成約率を大きく左右します。

プロトタイプとは「実際に完成する前の試作品」のことです。システムやソフトウェアの場合、まだ本番環境で使える状態ではありませんが、顧客が「導入後のイメージ」をつかめるように作った簡易版のシステムです。

担当者との合意と関係者巻き込み

まずは担当者への理解や導入を進めたい意思形成が必要です。しかし、担当者と合意を得られても、システム導入は社内の他部門や経営層の承認が必要になります。

ここで営業が意識すべきは「誰を巻き込むべきかを早めに特定する」ことです。IT部門だけでなく、実際に利用する現場部門や管理部門を巻き込むことで後から反対意見が出にくくなります。

新人営業ほど担当者だけを頼りがちですが、「社内政治」を理解することも成功の鍵です。

社内稟議突破

どのような企業でもシステムの導入や開発には稟議を通す必要があります。この社内稟議が非常にハードルが高い。

営業としては稟議資料の作成を担当者と一緒に進める、反対意見が出そうな部署には事前に説明しておく、といった細かなサポートが求められます。


「稟議は担当者に任せる」ではなく、「一緒に突破する」というスタンスを持つことで、顧客からの信頼も深まります。

契約・発注

最後のゴールは契約締結と発注です。

ここで油断すると契約条件のすり合わせで揉めたり、決裁者の最終確認でストップがかかることもあります。契約前には条件を細かく確認し、リスクを最小限にしておきましょう。


さらに、契約後のフォロー体制を説明しておくと「導入後も安心して任せられる」と感じてもらえ、リピートや追加案件にもつながります。

まとめ:新人システム営業は「課題」と「稟議」を意識せよ

新人システム営業が最初につまずくポイントは、大きく分けて2つです。

  1. 顧客課題の把握が不十分
    • 無形商材であるシステムは、顧客自身も課題を言語化できていないことが多い
    • 製品説明ばかりではなく、顧客の潜在的な困りごとを引き出すことが重要
  2. 社内稟議の突破ができない
    • 顧客担当者が「導入したい」と思っても、社内承認が通らなければ案件は消える
    • 事前に稟議ルートを確認し、関係者を巻き込みながらリスクを潰すことが必要

7つのプロセスを意識すれば新人システム営業でも 「売れないループ」から抜け出す大きなヒント になります。

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